WiMAXは月の通信容量が無制限のデータ通信サービスですが、最近では格安SIMを提供するMVNO各社もデータ通信使い放題のプランを出してきています。
WiMAXのようなモバイルルーターを持つ以外にも、SIMフリールーターに使い放題のSIMカードを挿して運用したり、使っていないスマホをテザリングでデータ通信専用端末として使ったりと、選択肢が増えてきました。
モバイル環境をどのように整えるかは、使う人の目的によって変わりますが、これらのサービスを速度や料金面、そして使い勝手から比較していきたいと思います。
WiMAXと使い放題の格安SIM比較一覧
現在使い放題のプランを出しているMVNOの一覧と、WiMAXのサービスを表にまとめてみました。
格安SIMはもちろん音声通話付きプランもありますが、ここではデータ通信SIMの場合の料金で比較しています。
サービス名 | 最高速度 | 月額料金 | 速度制限 |
---|---|---|---|
WiMAX | 375Mbps | 3,609円(7GB/月) 4,269円(ギガ放題) |
3GB/3日 |
U-Mobile | 375Mbps | 2,480円 | 大量通信時 混雑時 |
DTI | 225Mbps | 2,200円 | 非公開 |
ぷらら | 3Mbps | 2,780円 | 混雑時 |
UQ Mobile | 500Kbps | 1,980円 | なし |
WiMAX・U-Mobile・DTIに関しては、モバイルデータ通信としては十分な速度が記載されています。
ただ、どれもベストエフォート方式での記載のため、実際の速度はここまで出ることはありません。
それでも、速度的には十分で動画の視聴も楽々できてしまいます。
対して、同じ使い放題でもぷららモバイルやUQ Mobileは最大速度が大幅に抑えられているのが特徴です。
特にUQ Mobileの使い放題は、料金は安いですが500Kbpsの速度だと、動画視聴は厳しくなりますし、通常のインターネット接続にも少しストレスを感じる速度です。
同じUQが提供しているサービスですが、WiMAXの高速大容量通信とは対照的な内容になっています。
ポイントは速度制限時にどれだけ使えるか
上記の表を見ると、WiMAXの月額料金だけ少し割高に見えます。
もちろんWiMAXも、キャッシュバックを利用すれば、実質の月額料金ではあまり違いはありません。
ですが、相対的にWiMAXの方が基本の料金が高く設定されています。
それは通信制限時の速度に関係しています。
WiMAXは7GBプランを使っても、ギガ放題プランを使っても3日で3GBを越えると通信量オーバーによる速度制限がかかってしまいます。
ギガ放題プランにすると、月の通信量に制限はないのですが、3日で3GBまでの制限は変わらず存在します。
これだけ聞くと、使い放題の格安SIMと比較して、WiMAXを契約するメリットは内容に思えてしまいますが、実はそうではありません。
使い放題のデータ通信の中で、WiMAXだけが唯一速度制限時でも、6〜8Mbps程度の速度をキープしてくれるからです。
格安SIMは制限時の速度に難あり
対して格安SIMはというと、正確に公開されている具体的な通信量はありませんが、ほとんどの業者が大量の通信を行った場合や、時間帯によって速度を制限する。と記載してSIMを販売しています。
この速度制限はWiMAXの様なものではなく、一気に128Kbpsにまで落とされてしまいます。
現在携帯各社が通信量オーバーの速度制限には、この様な対応をしていて、格安SIMでもそれは変わりません。
料金も安く、通常時の通信速度はとても早い格安SIMですが、用途によっては少し考えて契約しなければいけません。
特にモバイルルーターにSIMカードを挿して、外出先でも自宅やオフィスと同じ様にWiFi通信を行いたいのであれば、格安SIMでは役不足でしょう。
反対に、時々外でインターネットを使用するために、一応持っておきたいという様なライトなニーズには、WiMAXよりもおすすめです。